サイコパス系キャラクターを考える

好きなキャラクターと言えば、アッシュ(BANANA FISH)、ジェームス(PALMシリーズ)、リヴァイ(進撃の巨人)という私にど真ん中なキャラクターがまた一人現れた。尾形百之助(ゴールデンカムイ)。日本帝国陸軍第七師団の上等兵として日露戦争に従軍したのち金塊探しの各勢力に転々と加わる、通称「孤高の山猫スナイパー」。どんな時も冷静さを失わない射撃の達人だが、人を人とも思わない、腹の底の読めない人物であり、母・父・異母弟を自ら手にかけた †闇† キャラでもある。

私達は、有能サイコパス系キャラにどうして惹かれるのだろうか。架空の人物とはいえ、彼らは自分の殺人行為等とどのように折り合いをつけているのだろうか、トラウマや葛藤は押し隠されているのか存在しないのか。こういった人物・人格はどの程度、現実的にありうる存在なのだろうか(いいとこどりのファンタジーにすぎないのか?)。と長年気になっている。
まだまだ答えは見えていないが、図書館にリクエストした本を返さなければならないから、ひとまずサイコパスについて理解したことを書いておく。

読んだ本

出版年順に。
  • 『診断名サイコパス』ロバート・D・ヘア 早川書房 2000/8 (1993)
  • 『サイコパスという名の怖い人々』 高橋紳吾 河出書房新社 1999/12
  • 『人格障害とその治療』 町沢静夫 創元社 2003/9
  • 『サイコパス―冷淡な脳―』 ジェームス・ブレア他 星和書店 2009/7 (2005)
  • 『パーソナリティ障害の素顔』 スチュアート・C・ユドフスキー 星和書店 2011/4 (2005)
  • 『サイコパスを探せ!』 ジョン・ロンソン 朝日出版社 2012/6 (2011)
  • 『サイコパス・インサイド』 ジェームス・ファロン 金剛出版 2015/1 (2013)

サイコパスとは

現在もっとも普及しているサイコパス診断のチェックリストが「PCL-R」。ロバート・ヘア教授らが開発したもので20項目について0~2点を採点し、30点以上がサイコパス、27点あたりがグレーゾーン。たしか、刑務所に捕まっている重罪犯の再犯可能性を推定する目的で作られた経緯があり、その実効性が確かめられている。その項目は:
  • 感情/対人関係
    • 口達者で皮相的
    • 自己中心的で傲慢
    • 良心の呵責や罪悪感の欠如
    • 共感能力の欠如
    • ずるく、ごまかしがうまい
    • 浅い感情
  • 社会的異常性
    • 衝動的
    • 行動をコントロールすることが苦手
    • 興奮がないとやっていけない
    • 責任感の欠如
    • 幼いころの問題行動
    • 成人してからの反社会的行動

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